「銀河鉄道の夜」より
2013年 02月 23日
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宮沢賢治
より抜粋
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〔六、〕銀河ステーション
気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの乗ってゐる小さな列車が走りつづけてゐたのでした。ほんたうにジョバンニは、夜の軽便鉄道の、小さな黄いろの電燈のならんだ車室に、窓から外を見ながら座ってゐたのです。車室の中は、青い天蚕絨を張った腰掛けが、まるでがら明きで、向ふの鼠いろのワニスを塗った壁には、真鍮の大きなぼたんが二つ光ってゐるのでした。
それはカムパネルラだったのです。
「みんなはねずゐぶん走ったけれども遅れてしまったよ。ザネリもね、ずゐぶん走ったけれども追ひつかなかった。」と云ひました。
「あゝしまった。ぼく、水筒を忘れてきた。スケッチ帳も忘れてきた。けれど構はない。もうぢき白鳥の停車場だから。ぼく、白鳥を見るなら、ほんたうにすきだ。川の遠くを飛んでゐたって、ぼくはきっと見える。」そして、カムパネルラは、円い板のやうになった地図を、しきりにぐるぐるまはして見てゐました。まったくその中に、白くあらはされた天の川の左の岸に沿って一条の鉄道線路が、南へ南へとたどって行くのでした。そしてその地図の立派なことは、夜のやうにまっ黒な盤の上に、一一の停車場や三角標、泉水や森が、青や橙や緑や、うつくしい光でちりばめられてありました。ジョバンニはなんだかその地図をどこかで見たやうにおもひました。
「この地図はどこで買ったの。黒曜石でできてるねえ。」
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昔は何とも思いませんでしたが
なんど読んでも、また読みたくなるお話です
なんども読んでるから、
みんなやザネリがこの鉄道に乗れなかったのか、
カンパネルラが最初に青ざめて少し苦しそうだったのか、
それだけで、半泣きになります
こんにちは。お返事遅れてすみません。
今日気がつきました。
緑色のピアスは、ペリドートです。
展示会等で、ショップにアップする前に売り切れてしまったのですが、
材料はありますので、お作りすることは可能です。
もし、まだご興味あるようでしたら、
ショップの http://honeygo.jp/
お問い合わせよりお知らせいただけますでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。